前参議院議員 田中しげる

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[会議録]田中茂 予算委員会(参議院) 2015年3月20日
会議録 2015/03/20

189-参-予算委員会-10号-2015年03月20日-初版

委員長(岸宏一君)

次に、田中茂君の質疑を行います。田中茂君。

田中茂君

日本を元気にする会・無所属会、無所属の田中茂です。

実は、今日は私、予算委員会での質問、総理への質問、テレビ入りの質問は初めてでありますので、よろしくお願いいたします。

(発言する者あり)ありがとうございます。

まず冒頭に、一昨日、チュニジアでテロ乱射事件があり、多くの方が犠牲になり日本人の方も三名お亡くなりになりましたが、お亡くなりになった方々に心から御冥福をお祈りいたします。

それでは、早速質問をさせていただきますが、対外情報機関設立についてであります。

今日はまた、二十年前の今日、三月二十日はサリン・テロ事件がありました。

いまだに後遺症に悩んでいらっしゃる方もいます。

このように、チュニジア、さらにこのサリンも含めてですが、我が国でこのようなテロ事件が起きて悲惨な結末を迎えるたびに情報収集力の強化が叫ばれてきました。

その第一歩として、二〇一三年十二月、国家安全保障局、国家安全保障会議が発足したわけでありますが、国家安全保障局は基本的には分析機関であって、情報収集機関ではありません。

安倍総理は、二月四日の衆議院予算委員会で、政府の情報収集を更に強化し、より正確かつ機微な情報を収集して国の戦略的な意思決定に反映していくことが極めて重要だと述べられております。

対外情報機関の設立に向けて動き出したとその際報道されております。

また、翌日の参議院予算委員会では、各国の情報機関から情報の提供を受けるには、我々自身の情報収集能力を高めていかなければならない、さらに、対外情報機関の設立については多々議論があると承知している、自民党内でも必要性を検討しているとも述べられておられます。

これも報道になるんですが、早ければ今秋の臨時国会で法案を提出ということも報道では出ております。

私は、戦後、平和国家を標榜してきた日本ではこのような問題には依然としてアレルギーが強いことを想定されますが、私自身は、諜報、インテリジェンス機関の設立をタブー視する時期は過ぎたのではないかと考えております。

なぜなら、情報収集、分析力の強化といったインテリジェンス機関による活動を通じて、国家間のあつれきや戦争を未然に防ぐのが本来の外交、安全保障であり、軍事力の使用は最後の手段であると考えるからであります。

昨年十月、外交防衛委員会で、防衛省の情報活動についての私の質問に対し、政府参考人より答弁がありました。

日本付近での情報収集能力を除いて、遠く離れた地域においては相対的に我が国独自の情報収集能力には制約があると述べられております。

このように、今の日本の情報収集能力は周辺地域を除いては決して高いとは言えません。

ほとんど同盟国や準同盟国の情報に依存しなければならない状況であります。

自らの情報なしに果たして遠隔地への自衛隊の派遣が可能なのかちょっと不安になりますが、まずは日本独自の情報を得ることに力を入れるべきではないかと、そのように考えております。

また、軍事的戦闘能力を高めたとしても、最終的には情報収集と分析に優れた者が交渉でも優位に立ち勝敗が決定することは、過去の事例を見ても明らかであります。

一九九五年に米国防総省が発表した論文で、情報を制した者が戦場を制するという、RMA、軍事における革命の概念がうたわれ、最新最強の軍事戦力とも考えられております。

諜報力は、政治や軍事のみならず、産業界においても重要であることは明白であります。

日本の先端技術が他国で本来は考えられない軍事目的に利用されていることも幾つも例があります。

国際化の中で国としての戦略がなければ国益は守れない、その最重要手段として諜報活動を強化すべきであると考えております。

そこで質問でありますが、情報機関の設立を実現させるためには、まず、先ほども言いましたように、国民のアレルギーを払拭し、国民からの理解を得なければなりません。

さらには、情報機関で従事する方たちにいかなる任務を付与するのか。

とりわけ、海外における活動はどうするのか。

その従事者の身分保障をいかにするのか。

越えるべきハードルは決して低くはないと思っております。

また、新たな通信傍受等の法整備、情報機関による国民への人権侵害を監視する制度、憲法五十七条の秘密会の開催など、いろいろと課題として考えられますが、総理の対外情報機関設立に関する展望をお聞かせいただければと思います。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

我が国をめぐる安全保障環境は悪化をしているわけでありますが、国家国民の安全を守るためには、安全保障や国民の安全に直接関わる情報の収集が極めて重要であります。

まさに今委員が御指摘になったとおりでございます。

とりわけ、国際テロに対峙するためには、関係する国や組織の内部情報を収集することが死活的に重要であります。

しかし同時に、そうした国や組織は閉鎖的であるため、内部情報の収集には相当の困難が伴います。

そのため、政府の情報機能を更に強化し、より正確かつ機微な情報を収集して国の戦略的な意思決定に反映していくことが極めて重要であると考えております。

御指摘の対外情報機関の設置については様々な議論がございます。

今委員の御指摘になったそういう事項も含めて様々な課題もございます。

自民党においても現在議論が行われているものと承知をしておりますが、政府としても情報の収集、集約、分析の一層の充実強化に取り組む中で研究をしていきたいと考えております。

田中茂君

情報を制した者が戦場を制すると先ほど私言いましたが、確かに情報は極めて大事だと思っておりますので、あらゆる面を含めて促進していただきたいと私は思っております。

その対外情報機関設立に関わる課題としては、先ほど言いましたように、国民のアレルギーがあると思います。

それをどうにかして払拭して理解を高めていかなくてはいけないと思っております。

もう一つは、長期的視野での人材育成というのは、これは今すぐでもやるべきだと思っておりますが、もう一つは、現在ある情報機関との主導権争いだと思っております。

それは、かつて吉田茂総理が対外情報機関の設立に力を注がれましたが、結局野党の強い反対と外務省と旧内務省の主導権争いにより頓挫したということは、これはCIAの解禁文書からも明らかであります。

現在、日本の情報収集の機能を有するのは、外務省、防衛省、法務省、警察庁、内閣情報調査室等、九機関がありますが、NSCの発足により各省間での共有はやや進んだのではないかと思っております。

が、しかし、情報収集としての対外情報機関を設立する場合は、現にある情報収集機関を主体にして組み立てるのが妥当だとは思っておりますが、このことがむしろ最難関であるとも考えられます。

理由は、先ほど、吉田茂総理が頓挫した理由だと思っております。

それで、既存の情報機関と新設する対外情報機関との関係をどのようにするのか、お考えを、今の段階でこのお考えをお聞きするのはちょっときついかもしれませんが、できれば教えていただければ有り難いです。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

現在の情報収集体制は、警察庁、そして公安調査庁、外務省、そして防衛省でございまして、これが言わば情報コミュニティーと、こう言われています。

拡大情報コミュニティーとしては更に金融庁や財務省や経産省や海上保安庁があると、こういうことではないかと思います。

この情報コミュニティーからの情報をNSCにおいて集約をしていくわけでございますが、まず内閣情報調査室、内閣情報官の下のこの情報調査室にこれが集約をされまして、オール・ソース・アナリシスのための内閣情報分析官を設置をし、情報評価書の原案をここで作成しているわけでございます。

こうした分析に基づいて現在我々は政策の決定に生かしているということでございますが、そこで、対外情報機関をつくった場合、既存の情報機関との関係はどうなるかということでございますが、御指摘の対外情報機関と既存の情報機関との関係については、今後対外情報機関の設置について研究していく中での研究項目の一つであると認識をしております。

いずれにいたしましても、今後この研究を進めていく中において議論をしていきたいと、このように思っております。

田中茂君

ありがとうございます。

この件についても、外務、防衛各大臣の御答弁をもしできればお願いしたいんですが。

国務大臣(岸田文雄君)

今般のチュニジアの事件等テロの脅威が増し、また安全保障環境も厳しさを増す中にあって、この情報の収集、分析、ますます重要になってきていると認識をしております。

その中にあって、外務省もこの対外情報の収集、分析において大きな責任を担っていると思っております。

外務省におきましても、国際情勢に関する情報の収集及び分析の事務を所掌する国際情報統括官組織、こういった組織を持っているわけですが、この組織の人材においても、また活動においても、より充実を図っていかなければならないということで今日まで取り組んできました。

その中にありまして、今御指摘のこの対外情報機関と既存の情報機関との関係につきましては、ただいま総理から答弁がありましたとおり、政府全体として研究していくことになると承知をしております。

国務大臣(中谷元君)

防衛省としましては、我が国の防衛に必要な情報を収集するために、省の中央情報機関である情報本部、これを設置をしまして、陸海空自衛隊の情報専門部隊等を有しております。

今後、情報収集能力の一層の強化が必要だと認識しておりますし、また、防衛省には地上の通信所、レーダーサイト等、情報収集のための様々な技術、手段を有しておりますが、閉鎖的な国家や組織の内部情報の収集はそのような手段のみでは困難でありまして、情報収集上の課題となっております。

対外情報機関の創設につきましては政府全体として研究されることになりますが、防衛省としても積極的に参画をして、その際、あるべき対外情報機関と防衛省の情報機関との関係についても研究項目の一つになると考えております。

田中茂君

ありがとうございます。

次の質問にさせていただきますが、安倍総理は、独自に海外において情報収集するオペレーションは一朝一夕にできることではないと、当然だと思います。

先ほども申し上げましたように、日本では諜報やインテリジェンス機関というと、何となくCIA、MI6、KGB、暗躍しているスパイ活動というマイナスイメージで捉えられがちですが、れっきとした自由主義、民主主義国であっても、国際平和、国民の生命、財産、国の独立と繁栄、憲法秩序、民主主義、自由主義を守るためにも必要な組織であると思っております。

ただし、人間関係を築き信頼を得ることから始まり、人材の育成まで含めると、それなりの情報機関に育てるには、総理も言われたように一朝一夕ではできないと思っております。

何年も、ひょっとしたら数十年掛かるかもしれません。

世論の受入れから、国民の受入れから始まり、人材を育成し、本格的な情報機関の稼働に向けて、総理は、先ほどおっしゃったように今から始まるとおっしゃったんですが、何らかのロードマップというのはお考えなのでしょうか、お聞かせください。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

確かに、そうした在外情報機関を設置をしていく上においては様々な課題が多いわけでございます。

その一つとして、そうした人材をどのように育成していくかということになるわけでございまして、そう簡単に直ちに育成するということにはならないんだろうと、このように思います。

まさに現在、更に質の高い対外人的情報収集を実現するため、どのような手段、方法及び体制の在り方が求められるかなどについて研究を深めているところでありまして、対外情報機関の設置時期等について現段階でまだお答えをするという段階ではないわけでございますが、いずれにいたしましても拙速は避けながらしっかりと研究を進めていきたいと、このように思っております。

田中茂君

ありがとうございます。

私も、日本は、対外情報機関を運営することで友好国との情報交換を通じて日本の防衛、安全保障に加え、世界の平和により一層私は貢献できると思っております。

まさに平和国家日本にこそ対外情報機関が必要ではないかと、そのように考えております。

では次に、防衛駐在官による情報収集強化についてお尋ねしたいと思っております。

先ほども総理おっしゃっていらっしゃいましたが、海外のオペレーション、情報収集を強化していくと。

一朝一夕にできなければ、今あるものとすれば駐在武官、駐在武官は軍関連については情報が入ると思っておりますが、その強化について質問させていただきます。

一昨日にはチュニジアでテロ乱射事件がありましたが、去る一月のISによる人質事件、二〇一三年の一月十六日に発生したアルジェリアの天然ガス関連施設における人質事件でも、駐在武官という軍人ならではの情報収集ができていなかったことが論議の的になりました。

現に、二月三日の参院予算委員会で安倍総理は、防衛駐在官は軍同士の関係でしか入手し得ない種々の情報を入手できる、邦人の保護、救出に必要な情報収集体制を強化するために有効だと答弁されておられます。

昨年度は、これまでの防衛駐在官数が十四増五減となり、実質九名増となりました。

しかし、減と判断された国にウクライナとポーランドが入っておりました。

これは、私にとっては全く意外で腑に落ちないと思った次第であります。

当然、今ウクライナとポーランドはロシアと対立し、ヨーロッパ情勢のみならず世界に大きな、与える両国であります。

現在、クリミア、ロシアに侵略されているわけですが、内戦状態であります、ウクライナは。

一方、ポーランドは、ウクライナに義勇兵を送り込んでいるとも言われております。

日本はロシアに制裁を加える側にいます。

更に戦争が拡大する可能性があり、鍵を握る二国の防衛駐在官を削減するというのは考えられません。

さすがに誤った選択だったのか、二十七年度予算ではウクライナとポーランドの防衛駐在官を復活させる予算を組んでおられます。

そこで、現在、世界に我が国の防衛駐在官がどこに何人赴任しているのか、お聞かせください。

政府参考人(武藤義哉君)

お答えいたします。

防衛駐在官は、駐在国におきまして我が国の安全保障に係る軍事情報を収集すると同時に、駐在国との防衛協力等に係る諸調整の任を担ってございます。

このような役割を担う防衛駐在官について、防衛省は、本日現在、四十大使館、二代表部に五十八名を派遣してございます。

我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中で、我が国の安全保障に係る軍事情報を適時に収集する重要性は高まってございます。

さらに、各国との防衛協力は、装備協力を含めて質、量ともに拡大を続けております。

このような中、防衛省としては、防衛駐在官に期待される役割はますます高まっていると認識してございます。

田中茂君

私が聞いたところによると、アフリカ八か国に今駐在武官がいるということは聞いております。

アルジェリア人質事件の教訓からだと思いますが、アフリカ情報に精通しているヨーロッパという観点から、英、仏、独にも各々一名ずつ増員もされたとも聞いております。

しかし、バルセロナのあるカタルーニャ地方の独立や経済問題等、幾つかの重大な問題を抱えているスペインには派遣されておりません。

スペインにはスペイン語圏の情報が集まってくるとも考えております。

とりわけ、独立運動がヨーロッパ全体に揺るがしかねない。

一昨日乱射事件があったチュニジアにも、アルジェリアの駐在武官が兼務ということで武官はいないと聞いております。

そこで、二月三日の閣議後の記者会見で、中谷防衛大臣が、必要なところの駐在武官の増員に努めていきたいと思っていると語っておられます。

そこで、質問ですが、中谷大臣がおっしゃる必要なところとはどこなんでしょうか、また必要なところかどうかを判断する基準はどうなっているのか、さらに、増員というのはどの程度の規模、どのような人材を想定していらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。

政府参考人(武藤義哉君)

防衛省といたしましては、その時々の国際的な安全保障環境の変化を踏まえまして、先ほど申し上げました、防衛駐在官の役割の高まりに応じまして、外務省と緊密に連携をしつつ、駐在国関連の情勢が我が国の安全や自衛隊の運用に及ぼす影響、駐在国と我が国の防衛協力の進展、新規派遣のための定員及び適切な人材の計画的確保などを総合的に考慮し、派遣国及び人数等を決定しているところです。

防衛駐在官については、職務の重要性、複雑性を考慮し、幅広い見識と豊富な経験を有する者を選考しておりますが、適切な人材の確保や育成に時間を要する等の問題がございます。

他方、防衛駐在官に期待される役割の高まりを踏まえ、また、先般のシリアにおける邦人殺害テロ事件も受けて、防衛省においては、中東地域も含め、派遣体制の強化について真剣に検討しているところでございます。

田中茂君

実は私、この質問は去年、外交防衛委員会でも同じような質問をしまして、そのときも大体同じような答弁があったと思います。

ただ、今のお話を聞いていても、そしてまた、先ほどのウクライナ、ポーランドの話をしても、駐在武官が必要なところの判断基準には一貫性がちょっと見られないんじゃないかと、そのように思っております。

静的な、静かな対応であると思います。

ですが、今や自衛隊、後方支援について地理的制約が解除され、それこそ地球の裏側にまで派遣される可能性も想定されております。

静的だけでなく、戦略的な動的な対応も必要だと思っておりますので、全く違ったアプローチでまたお考えになっていただきたいと、そのように思っております。

二十七年度予算要求における駐在武官に係る体制強化として、駐在官候補者に対する研修強化、あと、駐在武官の増員、先ほどウクライナ、ポーランド、豪州、豪州が入っておりますが、それが決まっておりますが、しかし、研修期間の中身を見ますと、これまでの研修期間五週間が八週間になるという、赴任前の現地視察制度を導入したにすぎないのではないかと思っております。

強化には違いありませんが、根本的な強化とは言えないのではないかと、そういう疑念を抱かざるを得ません。

これ以外に体制強化として具体化されていることを教えていただければと思います。

単に数を増やせばいいというものではなく、実際にどうすれば機能するのか、駐在官だけでなく、その活動を支えるスタッフの増員はどうなっているのか、そのサポート体制を含めた今後の具体策についてどのように考えているのか、お聞かせいただければと思います。

政府参考人(武藤義哉君)

お答えいたします。

防衛省といたしましては、在アルジェリア邦人に対するテロ事件等を受けまして、防衛駐在官を通じた情報収集を円滑に実施するために、防衛駐在官の、ただいま御指摘にありました支援体制、その強化に資する施策に取り組んでいるところでございます。

具体的に申し上げますと、平成二十六年度でございますが、防衛本省に防衛駐在官との緊密な連絡を担当する調査研究室を新設をいたしました。

また、情報収集・分析能力強化のため、アラビア語やヒンディー語といった特殊言語も含めた語学研修の拡充を行う。

あるいは、情報本部における情報実務研修の拡充、ここに、駐在官に行く方がこれを受けると。

あるいは、装備協力の深化や対外発信の重要性等を踏まえまして部外有識者からの講義を実施をする、そういったようなことも行っております。

また、平成二十七年度予算でございますけれども、赴任国の防衛駐在官業務や地域情勢等を的確に把握させるため、赴任前の任国への出張を実施をするということとしております。

そのような措置を講じることとしてございますが、防衛省としては、引き続き、防衛駐在官による情報収集の円滑化のため、人材育成の強化やサポート体制の充実も含めた諸施策を実施していく考えでございます。

田中茂君

ありがとうございます。

海外での情報収集で最も大事なのは語学であります。

当然、今、自衛隊は、英語に加え、伝統的にはロシア語、中国語、朝鮮語に力を入れていらっしゃると聞いておりますが、先ほどもおっしゃったように、ほかの言語、アラビア語、スペイン語、それぞれ話ができる駐在官、その教育をしていただきたいと思います。

次に質問させていただきますが、その駐在武官なんですが、外務省内における駐在武官の位置付けを教えていただけませんでしょうか。

政府参考人(岡田隆君)

お答え申し上げます。
防衛駐在官は、防衛省から外務省に出向した自衛官でございまして、外務事務官として採用された上で、大使館員兼防衛駐在官として発令されております。

防衛駐在官は、ほかの在外公務員、在外公館勤務者と同様、外務大臣及び在外公館長の指揮監督に服しているという、こういう位置付けでございます。

田中茂君

つまり、外務大臣、さらに大使の指揮監督下にあるということでありますが、あと、防衛駐在官の諸手当及び活動費は外務省予算なんでしょうか、それとも防衛省予算なんでしょうか。

政府参考人(岡田隆君)

お答え申し上げます。

防衛駐在官の俸給及び諸手当は外務省予算から支給されてございます。

田中茂君

防衛省に関する情報は、防衛省と外務省と同時にオンラインでITシステムで送ることになっていると聞いております。

これは結構なことだと思うんですが、防衛省から防衛駐在官への指示は外務省経由でしょうか、それとも直接やれるんでしょうか。

政府参考人(岡田隆君)

お答え申し上げます。

防衛駐在官は、先ほども申し上げましたとおり、ほかの在外公館勤務者と同様、外務大臣及び在外公館長の指揮監督に服しているということでございますので、そういったことで指揮を受けるということになってございます。

田中茂君

いや、私が聞いたのは、防衛省からの防衛駐在官への指示は外務省経由なのでしょうか、それとも防衛省は直接できるんでしょうか。

政府参考人(武藤義哉君)

防衛省といたしましても、当然、防衛駐在官との間で緊密に連絡を取っているところでございますが、ただ、今外務省からもお答えありましたように、あくまでその指揮監督ということでございますと、他の在外公館勤務者と同様、外務大臣及び在外公館長の指揮監督に服しているということでございますので、そうした指揮監督の下でということでございます。

田中茂君

私は、別に文句を付けるわけではないんですが、要は、駐在武官が機動的かつ円滑的に活動ができ、本来の任務を果たすために支障がないような体制をつくっていただきたいと思っているだけであります。

次に、質問を変えさせていただきますが、防衛省の中での情報収集組織についてであります。

政府は、防衛省の外局として二千人規模での、今夏に発足すべく、二〇一五年度予算の概算要求で防衛装備庁設置のための予算を請求しておられます。

その趣旨は、効率化と機能化とを目的とした設置でありますので、理解はしております。

しかし、これと同様に、外国の政情や軍事情報収集、これは対外情報機関とはまた別なんですが、を強化する、又はそれを担うための人材を確保する機関の設置も検討すべきではと考えております。

防衛駐在官の役割強化も重要ですが、元々軍事情報の専門家としての教育を受けたわけではありません。

その意味でも、予算を確保し、戦略的スペシャリストの育成を図る必要もあるのではないかと思っております。

防衛装備と同じぐらいに軍独自の情報収集機関も重要であります。

防衛省には、情報本部、先ほどおっしゃっていた衛星通信からの情報収集を中心にした情報本部があるのは聞いておりますが、スペシャリスト育成を含む情報収集機関がないのであればそれは不備ではないかと、そのように思っておりますが、お考えをお聞かせください。

国務大臣(中谷元君)

御指摘のとおり、防衛省としては、軍事分野の情報というのは、部隊の運用そして装備品の性能に精通した者が複雑な国際情勢も踏まえつつ扱うことが不可欠でありまして、やはり専門家の育成、これは非常に重要な課題であると認識をいたしております。

情報本部におきまして、公開情報、電波情報、画像情報等の収集を行い、それを分析する省の中央情報機関としての役割を果たしておりますが、この本部で情報業務に従事する能力の高い情報専門家を育成するために、現在、中東・北アフリカ情勢が緊迫化し注目を集める中で、アラビア語、ペルシャ語といった特殊言語要員の確保、また地域情勢を分析する情報本部の分析官については段階を踏まえた各種の研修の機会を設けてスキルアップを図る、そして陸上自衛官については平成二十二年度に情報科職種を新設したなど、情報分野における要員を計画的に育成をいたしております。

今後とも、優れた情報専門家の育成に向けた施策を進めてまいりたいと思っております。

田中茂君

時間がないので次の質問をさせていただきますが、情報収集に関する民間との協力体制であります。

外部との連携、商社等との協力体制の可能性についてお伺いします。

現段階では、先ほど来おっしゃっていますように、大掛かりな諜報機関が日本にはありません。

情報収集では圧倒的なハンディがあります。そうであるならば、なおさら防衛駐在官のような現在既に存在している情報網に力を入れることも妥当であると考えます。

大使館もありますし、ほかのいろんな国際的な機関もありますが、その防衛駐在官を増員したとしても、すぐに情報や人脈も形成されるわけではありません。

そうであれば、海外展開を積極的に行っている民間との連携も一層強化することも必要であります。

この点について意見をお伺いします。

既に実行されているかもしれませんが、へき地にも人を送り込んでいる大手商社やメーカーとの連携はあるのか。

なければ積極的に進めるべきではないでしょうか。

お聞かせいただきたいと思います。

国務大臣(岸田文雄君)

安全保障等の環境が厳しくなる中にあって、情報の収集、分析、ますます重要になってきています。

その情報の収集、分析に当たっては、先ほどの防衛駐在官ももちろんでありますし、本来の外交官のルートももちろんでありますが、様々なルートを駆使し充実することによって全体の情報収集、分析を充実していかなければならないと考えます。

その中にあって、御指摘の現地に進出している日本企業の関係者との意見交換、情報交換については、現地の情報ですとか、あるいは現地の政治や経済情勢、さらには邦人の安全情報等において、これは大変貴重な意見交換であり情報交換であると認識をいたします。

こうしたルートも引き続きしっかり充実させていただくことによって、是非我が国としての情報収集・分析能力全体の充実につなげていきたいと考えます。

田中茂君

是非ともやっていただきたいと思います。時間が来ましたので、私の質問はこれで終わりにします。ありがとうございました。

委員長(岸宏一君)

以上で田中茂君の質疑は終了いたしました。(拍手)

日本に生まれ育ち、一生を過ごしたいと言える「誇りのもてる国」
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