前参議院議員 田中しげる

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[会議録]田中茂 国土交通委員会(参議院) 2014年4月10日
会議録 2014/04/10

2014年04月10日国土交通委員会pdf

田中茂君

みんなの党の田中茂です。

つい一週間前に私、議員になりまして、今日初めて質問させていただきますが、このような機会を与えていただきまして本当にありがとうございます。

まずは、沖ノ鳥島でお亡くなりになられた皆さんに御冥福をお祈りしたいと思います。

また、沖ノ鳥島は非常に重要な、戦略上も安全保障上も極めて重要な拠点でありますが、あのような場所で事故が起こったということは本当に残念に思っております。

まずは、行方不明になられているお二人の方の早期発見をお願いしたいと思います。

次に、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構法案に関する質問をさせていただきます。

私自身、我が国の悠久の歴史の中で培われたたくみの技、技術力、豊富な知識と経験を活用し、インフラ整備が必要な国や地域を始めとした海外へ普及させることは極めて重要であると、そう思っております。

さらに、他国も官民一体となって海外でのインフラ整備支援を推進している現状を見ると、このような施策を早期に進めることの趣旨はよく理解できますし、その規模や長期にわたる事業という点で、政府が支援する方針にも基本的には賛成しております。

ただし、今回の法案に関しては、三点につきお尋ねしたいことがあります。

まず一点でありますが、政府出資の株式会社という設立形態についてであります。

この法案によれば、民間出資を募るものの、政府が常に半数以上の株式を保有する政府出資の株式会社として設立するとなっています。

会社法に基づく株式会社という形態で民間出資を募るのであれば、採算性を考慮するのは当然であります。

交通インフラ等の整備や都市開発事業に対する投資額は極めて大きく、長期にわたる事業リスクが生じることも理解しますが、民間では手に負えないリスクがあるから政府がコミットするというのであれば、そのような事業は株式会社という形態で求められる採算性とは相入れない可能性があり、整合するのは難しいのではないでしょうか。

その辺りをどうお考えか、果たしてそのようなスキームが機能するのか、どのようなビジネスモデルで株式会社としての利益を創出するとお考えであるのか、これらの観点から御意見をお伺いしたいと思います。

国務大臣(太田昭宏君)

一番まず難しいのは、民間に委ねていて難しいのは、案件を見る、その案件を情報収集して発掘する。

そして、それを今度は入札やそうしたことに持っていくというまでに、相当相手の政府が関わっていることが極めて多いということもありまして、民間だけでは現実にはなかなかその決定権のあるようなところとの率直な対話ができないというのが私が関わってきた一番大事なポイントだと思うんですね。

そういう意味では、JICAさんや大使館や商社、そこが案件を発掘する、そしてそれが、上物と下物とに分けて、こちらはODAでやっていく、そして運営というのは今度は入札していくという、このシステムがかなり長期にわたり大きいということもありまして、一社とかあるいはJVというだけでは、民間の、なかなかそこのリスクというものを回避し難いということがあります。

そのし難いことによって、ちゅうちょして、ほかのところがかなり、世界が競争の中でアグレッシブですから、そこで劣後するというようなことが多いということがございます。

政治リスク、自然災害リスク、商業リスク、これは見込みの問題でもありますけれども、こうしたことを縮小しながら、そして事業をまさに株式会社として民間主導でやっていただくというところまで常に持っていきながら、裏で政府としてもサポートしているということを相手方にも見せていくということが極めて重要だということだと思います。

ですから、民業を圧迫したり、民間が入ってくるのを嫌がるということがほかの事業にはあるわけですが、逆に、今回の件は、民間の企業のみで出資できる場合は出資いたしませんし、支援する場合であっても民間と共同での出資を前提としていて、本邦企業との関係で最大出資したとならないというふうにしている上に、リスクがあるものですから、民間企業の方が是非ともサポートしてもらいたいという声が非常に多いということの中から今回のこういう措置をとらせていただいているということでございます。

田中茂君

大臣、ありがとうございます。

ただ、結局、政府出資というものは、最終的には税金や財投からの資金、すなわち国民の税金から成ると思います。

そういうことになれば、コーポレートガバナンスというか、そういうものを明確にしておいていただきたいと、そう思っております。

次の質問に移らさせていただきます。

支援対象企業や事業に関する監視及びリスク管理についてであります。

支援基準については国土交通大臣が定めるものとなっていますが、支援対象とする企業の選定、監視、そしてリスク管理等については機構内にどのような体制を構築しようと考えていらっしゃるのか、出資後の事業のモニタリングやリスク管理についてはどのような体制で臨むことを考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

また、社債発行、借入れなどの資金調達には大臣の決裁が必要とのことですが、機動性に欠けるだけでなく、ますます政府主導に偏るのではないでしょうか。

以上、御質問させていただきます。

政府参考人(稲葉一雄君)

御説明申し上げます。

まず、機構の体制について御質問がございました。

どのような仕組みによって出資をするのか、その後のリスクの管理をするのかということでございます。

機構は株式会社でございますので、原則としては通常の株式会社のガバナンスが適用されます。

すなわち、株主総会の下に取締役会があり、代表取締役がいるわけでございますけれども、この機構に特有の組織といたしまして支援委員会というものが設置されます。

すなわち、これは取締役会の実質的にはその内部に設置されるものでありますけれども、社外取締役一名、代表取締役一名及びその他の取締役から成ります海外交通・都市開発事業委員会というものが設置されまして、この委員会のメンバーが、どのような事案に対して支援するか、そもそも支援すべきか否か、支援するとしてどのような内容の支援を行うか、あるいは撤退する場合にでもこの委員会が撤退すべきか否かと、そのような判断を行うということになっております。

この委員会のメンバーでございますけれども、この委員会のメンバーは、出資あるいは機構による支援という判断を行い得るだけの専門的知識を持った皆さんになっていただくと、こういうことでございまして、このメンバーの皆さんは、委員はそれぞれ独立して判断をすると、このような体制になっております。

これは法律が定めているところでございます。

このような体制を取ることによりまして、また、そこに適切な人を得ることによりまして、機構としてリスクの管理、それから出資の判断、モニタリング等を適切に行うことができると、このように考えてございます。

それから、この機構が行います社債の発行、借入れについての国の監督でございますけれども、機構は国が発行済株数の二分の一以上を必ず保有するという意味で国が責任を持つ株式会社でございます。

そのような意味におきまして、機構の財務の健全性を確保するために、借入れを行ったりあるいは新株を発行したり、そのような場合には国がこれを監督すると、このような仕組みになっております。

ただし、必要な資金需要が生じたときにその資金の調達に支障が生じるようなことがないように、監督業務それからそのほかの手続につきましては迅速を旨として対応したいと、このように考えております。

田中茂君

ありがとうございます。

金融機関でもないので、できれば事業の選定や資金拠出をどういうふうにするのか、今後も皆さんに明確にしていただきたいと思います。

もう時間がありませんので最後にさせていただきますが、私最初に言いましたように、本来この企画そのものに対しては、我が国の知識や技術及び経験を生かし海外市場への参入の促進を図ることにはもちろん異論はありません。

長いスパンで見た場合、優れた日本の交通や都市開発事業を途上国へ輸出し、その国民の生活向上に大いに寄与すれば、単なる経済上の利点より、日本に対する当該国の国民の信頼醸成の高まりにも役に立つと思います。

鉄道、バスなどの交通機関は学校に通う子供から病院に通院する老人の方々まで広く利用され、日本の知識や優れた技術を長い期間にわたり国民が生活環境の中で知っていくこと、また、日本のイメージが高まっていくということは、これはある意味で、周辺諸国が台頭している中である意味では安全保障上にも極めて重要であると、そう思っております。

ただ、これはあくまでもろ刃の剣であり、交通機関及び都市開発である限りは安全、安心、信頼が最も大切なポイントであります。

単なる一企業ではなく、日本政府がバックアップした企業により、もし仮に事故が生じた場合、また、負債があり倒産をした場合、反対に日本の企業のみならず日本政府に対しても信頼が大きく傷つくことになると思います。

また、税金を財源とする多額の政府支援が損失した場合、国民への説明責任が果たせなくなることも懸念されます。

その点のリスクマネジメントを厳重にお願いし、私の質問を終わりにします。

委員長(藤本祐司君)

答弁はよろしいですか。

田中茂君

はい。

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