前参議院議員 田中しげる

しげるレポート | 田中しげるの活動報告ブログ

「通常国会が始まりました」
レポート 2015/02/02

 第189回通常国会が1月26日に開会しました。会期は6月24日まで150日間となりますが、今回は安全保障関連法案の審議もあり延長の可能性があります。「イスラム国」による日本人人質事件の解決が混沌を極める中での開会となりましたが、この文章を書いている今、2月が始まったばかりの日曜の早朝に、人質の後藤健二氏が殺害されるというなんとも悲しく、許しがたい情報に接しました。

 なぜ2人の日本人人質が殺害されるに至ったのか、二度とこのような事件が起きないようにするためにも、私たちひとり一人が冷静に考えなければいけません。残虐な殺害の情報に接したばかりで、その真偽も定かではありませんから、個人の意見を述べるのは差し控えますが、なによりも「イスラム国」の声明にあるような、日本人の殺害を目的としたテロ行為を受けないよう、政府は海外邦人の身の安全を図るとともに、国内でのテロを防ぐために万全の体制を取ることが急務であります。

 政府の必死の努力にもかかわらず、この衝撃的な結果を迎えたことは、今国会の審議にも大きな影響を与えることでしょう。なぜなら、今国会での最大の焦点は、集団的自衛権の行使容認に伴う、国家安全保障関連法案にあるからです。

 国際化の時代にあって、テロ集団や地域紛争にどのように関わっていくのか、日本は難しい選択を迫られています。その重要な選択の方向性が今国会で論議され、決められます。これは今後の日本の進む道を決めることになりますから、決して他人事ではありません。国民ひとり一人だけではなく、次の世代にも関わることなのです。ですから、ぜひ今国会での論議や報道に注目していただきたいと思います。このブログでも随時、国会審議の報告や私見を載せていきたいと考えています。

 みんなの党が解党し今国会は無所属で、会派「日本を元気にする会・無所属会」の議員の立場で、常任委員会は法務委員会、特別委員会は災害対策委員会、また審査会は憲法審査会に属し、それぞれの委員として国政に携わっていきます。

◆法務委員会では、

◎外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案(仮称)

・技能実習制度の適正化と拡充

◎出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案

・介護に従事する外国人の受け入れと偽装滞在者対策の強化

◎裁判員の参加する刑事裁判に関する法律の一部を改正する法律案

・裁判員が参加する裁判では、長期間を要する事件は除外する制度の導入等

◎刑事訴訟法の一部を改正する法律案

・時代に即した新たな刑事司法制度の構築、たとえば取り調べの録音・録画制度の導入等

◎民法の一部を改正する法律案等

・1896(明治29)年に制定された現行民法(債権関係)の見直し等々が審議される予定です。民法の一部改正のように、生活に密着した法案も多いので注目してください。

◆特別委員会とは衆参両院で特に必要があると認められる案件、または常務委員会の所管に属さない案件を審査するために設けられたものです。私が所属する災害対策特別委員会は、災害に関する諸問題の調査及び対応を決めることを目的として設けられています。

◆憲法審査会は、

⒈日本国憲法および日本国憲法に密接に関連する基本法制についての広範かつ総合的な調査

⒉憲法改正原案、日本国憲法に係る改正の発議または国民投票に関する法律案等の審査を行う機関です。

 参議院の憲法審査会の会長は柳本卓治参議院議員で、中曽根康弘元総理の秘書として元総理の薫陶を受けた事務所の先輩でもあります。これまで憲法について学び、考えてきたことを活かし、日本人による日本人のための憲法改正論議ができたら、と考えています。

 憲法改正について、かつて自著(『変えるべき 守るべき 日本の姿』PHP研究所出版)の中で次のように書いたことがあります。少し長くなりますが引用します。

 「私が思う次の世代にふさわしい憲法改正とは、国民の魂の解放であります。国家の支柱は、個人の生命を超えた継続する国家という集合体についての歴史性であり、すなわち日本人ひとり一人の国家観、国家意識から派生するものであります。(中略)戦後、国家は日本人の魂から消滅し、敗戦のトラウマが国家の名誉、国民の誇りを封印してしきました。国家を語り、国家とは何かを主張するなら、右翼、国粋・軍国主義者の烙印を押されました。

 精神的呪縛から解き放れていない、異様な自国蔑視の心理に蝕まれ、外圧に唱和し、あたかも犯罪国家のように自国を呪う自虐的心理が、日本の骨格を崩してきたのです。今こそ、日本人が自ら閉じ込めていた自由の気骨や国家の名誉を覚醒させることが、私たちの子孫に対する責務であるといえます」

*「イスラム国」による後藤健二氏の殺害は、その後、記者会見で菅官房長官が信憑性の高さについて言及し、さらに夕方には「イスラム国」が殺害を認める声明を発表しました。

日本に生まれ育ち、一生を過ごしたいと言える「誇りのもてる国」
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