元参議院議員 田中しげる

しげるレポート | 田中しげるの活動報告ブログ

新年のご挨拶
レポート 2021/01/01

 新年、明けましておめでとうございます。

 本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 昨年は新型コロナウイルスに始まり、第2波、第3波と押し寄せたウイルスの感染力の前に、日本中が蹂躙されたまま終わった感がありました。その間に政治の世界も様変わりしました。8年近く続いた第2次安倍晋三政権が終止符を打ち、9月には菅善偉(すがよしひで)総理が誕生しました。
 菅総理の登場に対し、国民は60%台の高い支持率をもって迎えました。しかし、その後支持率は急落しました。菅総理が総理になるために、どのような準備をされてきたのかは不明ですが、政策について国民に向かって自らの言葉で話すことはなく、官僚主導の政治に終始していることは極めて残念です。中曽根康弘先生が「自分の言葉、文章に命をかけている」と言われたこと、官僚が書いた文章は常に真っ赤になるほど、赤字でほぼ全部書き直されていたことを思い出します。
 今は、危機管理能力を発揮することが求められています。コロナ対策には、今日、明日の国民の生命や生活がかかっています。それだけに、これまでのような自らが説明できない政策決定や、猫の目のように変わる方針では、国民の心は離れていく一方です。今月18日からの通常国会の開会も前倒しし、菅総理ご自身がよく言われているスピードをもって、到達点を明確に示した政策を果断に実行していただきたいものです。

 今までに何度も申し上げましたが、中曽根政治の基本は、一つの目標を定めた場合、その目標に辿り着くための工程表を作ることでした。それも目標に向かってデータなどから帰納的に、また自由で柔軟な発想などから演繹的に、迅速かつ綿密に検討し実行しました。
 今回の場合も、専門家を集めた諮問会議の意見を参考に独自の考えを速やかにまとめ、あらゆるケースを考慮しつつ終息までの工程表を作ったと思います。それに沿って各大臣を縦横無尽に活動させ、役所や官僚を機能的に配置し、うまく使ったことでしょう。

 昨年の10月には、中曽根康弘先生の内閣・自由民主党合同葬儀が行われました。先生は、後手後手を踏んだ一連のコロナに関する定見のない政策と、危機管理意識の薄さをどのようにご覧になっておられるか?・・・

 12月には、新型コロナウイルスに対する2種類のワクチン接種がイギリス、アメリカで始まりました。近々、もう1社のワクチンも実用に供されるといわれます。しかし、気になるのはワクチンの効果と副作用の程度です。また、昨年末にロンドンをロックダウンに追い込んだ、強い感染力を持つ新型コロナウイルスの変異種の存在も大変気掛かりです。日本でも感染者が出て、先月28日から外国人の新規入国を一時停止しています。この変異種は、子供にも大人と同じように感染すると言われていますが、今後、第4波、第5波と続くかもしれません。医療崩壊が起きないように感染拡大には厳重に注意すべきです。
 以前、私のFacebookでも新型コロナウイルス問題を取り上げた際に、「新型コロナウイルスが強いものへと変異することも考え、危機管理として最悪のケースを想定しておくのは当然です」と書きました。イギリスをはじめ感染各国との情報面だけでなく、ウイルス研究分野との強い連係を図る必要があります。
 この変異種が大きな問題を引き起こすことなく、予定通りワクチン接種が行われ、ウイルスから身を守れることを願っています。

 今年10月の任期満了迄には、衆議院議員総選挙が行われます。拡大をみせるコロナの第3波を抑えきれなければ、選挙結果にも大きな影響が出ることでしょう。また、今年は1年延期されたオリンピック・パラリンピックが開催されます。しかし、本当に開催できるのかどうかは、コロナウイルスの制圧具合次第でしょう。
 アメリカでは民主党のバイデン氏が大統領に就任し、これまでとは違った政権の下、新たな政策が実行されます。日本はどのように対応するのか、また中国の様々な圧力をどのように受けとめていくのか、難しい舵取りを迫られそうです。

 早くコロナ騒ぎが終息に向かい、オリンピック・パラリンピックが予定通り開催されるような、明るい希望に満ちた1年になることを願ってやみません。

日本に生まれ育ち、一生を過ごしたいと言える「誇りのもてる国」
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